【必見!】葬儀にかかる費用についてのお話 ~ もっと詳しく!別途費用編~

葬儀

さて、今回は、お葬式の中でも、人数によって変動する『別途費用』を細かく見ていきましょう。
以前に書いた記事『【ざっくりと】葬儀にかかる費用 ~お葬式にかかる費用って?~』で簡単に触れましたが、もっと突っ込んだ内容を書いていきたいと思います。
お葬式についての費用にをざっくりと簡単にご紹介していますので、まずは費用の違いについてご確認ください。

この記事のポイント
接待費用のおおよその費用がわかります。
接待費用にかかる具体的な内容やおススメがわかります。

・お香典の相場や費用の仕組みなどわかります。

別途費用について

この記事では、葬儀以外にかかる費用=接待費用=別途費用についてご説明します。
ここの費用は人数によってかなり上下します。

金額が変動するので、ある意味、葬儀本体の費用よりも難しいかもしれません。
たた、この記事を参考にして頂くとイメージし易くなると思いますので、ぜひ見てみてください!

別途費用の各項目について簡単に説明します。

・通夜料理(通夜振る舞い)
●50,000円~100,000円/セット10人前
お通夜の際に出される食事。個別の用意ではなく大皿に盛りつけられているケースが多いです。
参列人数が定かでないため、10人単位で用意することが多いと思われます。

・告別式料理(精進落とし、お斎、お清めなど呼び方は様々ある)
●3,000円~10,000円
告別式の日に出される料理。提供場所は火葬場や火葬後に式場や自宅、料理店などが一般的です。
対象は主に親戚や付合いの深い方用。簡単に言うと火葬まで立ち会う方です。

・返礼品(香典へのお返しもの)
●500円~50,000円
お香典を頂いた場合のお返しものとして用意します。地域にもよりますが、『半返し』『三分の一返し』が一般的です。バリエーションに富んでいおり、カタログギフト形式もあります。

・会葬礼状(基本的に1枚単位でなく、30枚セット、50枚セットが多い)
●3,000円~7,000円/セット30枚~50枚
返礼品に一緒に添えるお礼状です。慶弔休暇を取る際や役所への手続きの際に、葬儀を行った証拠として使うこともあると思います。

・ハイヤー/マイクロバス(火葬場への移動)
●ハイヤー 50,000円/基本1時間+追加 5,000円~10,000円/時
●マイクロバス 40,000円/基本1時間+追加 5,000円~8,000円/時

マイクロバスは火葬場までの移動手段として使用します。場合によっては近所の方の送迎や、駅~式場までのピストンバスとしての使用もあります。
ハイヤーは主に、喪主のや遺族の移動手段として、用いります。宗教者によっては送り迎えが必要な場合もあるので、ハイヤーを使用することもあります。

費用の算出方法と一例

まず、費用の算出方法についてご説明します。
ここを知っておくと、無駄な費用を抑えられると思います。

別途費用の考え方
人数×1万円=別途費用
1万円の内訳(ざっくり)
通夜飲食代:5,000円/人
告別飲食代:5,000円/人
返礼品(香典返し):2,500円~3,000円
その他(会葬令状・マイクロバス・心付けなど):+α

例:参列人数50人(親族:20人、一般参列者:30人)の場合
50

あくまでもざっくりとした金額の内訳です。
全部足しても1万円超えるじゃないかと思いますが、ご説明します。

1万円というのはあくまで全体としてかかる金額の目安です。
少し高めに設定しています。

一人当たりの単価は、関係性によって大きく異なります。

1.親戚の人数
2.一般の人数

上記2種類です。
では個別に見ていきましょう。

1.親戚に必要な項目
親戚は主に通夜・告別式両日参加するケースが多いと思います。
そこで必要な経費として『返礼品』+『通夜料理』+『告別式料理』+『会葬令状』+『マイクロバス』のフルバージョンです。

2.一般に必要な項目
一般の参列者は主に通夜のみ参加するケースが多いと思います。
そこで必要な経費として『通夜料理』+『返礼品』+『会葬令状』が必要項目となります。

以上を踏まえたうえで、金額を算出してみたいと思います。

ケース1:全体50人(親戚20人+一般30人)の場合
親戚
通夜飲食代:5,000円×20人=100,000円
告別式料理:5,000円×20人=100,000円
返礼品:5,000円×20人=100,000円
ハイヤー:50,000円+7,000円/追加1H×2=64,000円
マイクロバス:35,000円+6,000円/追加1H×2=47,000円
会葬礼状:6,000円(50枚/セット)
一般
通夜飲食代:5,000円×15人(30人÷2)=75,000円
返礼品:3,000円×20人=60,000円

全体
通夜飲食代:100,000円+75,000円=175,000円
告別式料理:100,000円
返礼品:100,000円+60,000円=160,000円
移動費:64,000円+47,000円=111,000円
会葬礼状:6,000円

合計552,000円

大体このような内訳になります。ハイヤーについては、マイクロンバスでもまかなえるので、
488,000円~552,000円くらいになると思います。

ケース2:全体100人(親戚30人+一般70人)の場合
親戚
通夜飲食代:5,000円×30人=150,000円
告別式料理:5,000円×30人=150,000円
返礼品:5,000円×30人=150,000円
ハイヤー:50,000円+7,000円/追加1H×2=64,000円
マイクロバス:35,000円+6,000円/追加1H×2=47,000円
会葬礼状:6,000円(50枚/セット)×2=12,000円
一般
通夜飲食代:5,000円×35人(70人÷2)=175,000円
返礼品:3,000円×70人=210,000円

全体
通夜飲食代:150,000円+175,000円=325,000円
告別式料理:150,000円
返礼品:150,000円+210,000円=360,000円
移動費:64,000円+47,000円=111,000円
会葬礼状:12,000円

合計958,000円

このように、人数×1万円で計算しておけば、大きく見誤ることがないことがわかっていただけたと思います。上記金額に消費税が加算されることを念頭に置いていおて下さい。

あくまでもざっくり計算となりますもで、各項目のグレードによってかなり上下します。

通夜料理の選び方について

通夜料理については、人数把握が難しい分、失敗してしまうケースが多く見られます。

⑴予想より参列人数が多かった
・食事が足りず、親戚に我慢をさせてしまった。

⑵予想より参列人数が少なかった
・食事が対象に余ってしまい、勿体なかった。

上記のような読み違いが起きないようにしなくてはいけません。式場の大きさや食事・返礼品の個数を決めるためにも大まかな人数は必要となります

人数把握については『【第2回】葬儀にかかる費用 ~お葬式にかかる費用って?~』の「人数の決め方について」を参考にしてみてください。

さて、上記のケースを見ていただくと、親戚は予想人数分用意しているのに対し、一般は予想人数の半分で予想していることに気が付きましたでしょうか。
この理由として、一般参列者は全員が食事の席に立ちよらないことを前提に考えているからです。

では、通夜料理への案内の方法についてご説明します。

通夜料理の案内方法は2種類!

ここでは仏教式の葬儀を前提としてお話します。
葬儀の打ち合わせ時にどちらの方法が良いか聞かれることもあると思います。

宗教者によっては、強制的にどちらか一方を指示されることもありますので、確認しておいたほうが良いでしょう。

1.焼香後、そのまま食事の席へ案内するパターン

これはそこそこ人数が多いときに見られる方法です。
焼香終了後、親族は元の席に戻りますが、一般人は焼香が終わり次第食事の席に案内されていきます。ですので、食事をしている裏では、お経が聞こえている状態となります。

メリット
・早く帰りたい人は拘束される時間が少ないので、時間短縮ができる。
・流動的になりやすく、混雑時においては式場内で立ちっぱなしという状況が改善される。
・順番に案内できるので、食事会場に入れないといったリスクを軽減できる。
・返礼品を渡すタイミングが一定なので、受付係の負担が少ない。

デメリット
・日本人気質で、食事席に誰もいないと入りたがらず帰ってしまいがち。
・式終了後、一般席に誰も残っておらず寂しく感じる場合がある。
・法話や喪主の挨拶がある場合、強制的に式場外に出されてしまうので、聞けない場合がある。
・喪主は食事の多寡や入り具合を把握できない。
・個別に挨拶したい人がいても、式終了後まで残っていない場合がある。

2.式終了後、一斉に食事へ案内するパターン

ある程度人数予想でき、立ち見がいない場合に有効かと思われます。
また、最近では通夜時に喪主挨拶するパターンもありますので、その場合は一斉案内が良いと思います。

メリット
・法話・通夜挨拶をみんなに聞いてもらえる。
・式終了後、個別に挨拶する時間が作れる。
・帰ろうとしている人に直接案内できるので、食事をして頂ける確率があがる。
・最後まで参列者がいるので、式としてまとまりがあるように感じる。

デメリット
・参列者は式終了までいなくてはならないので、忙しい人も拘束してしまう恐れがある。
・一斉に食事の席に入るので、席が足りなくなってしまう場合がある。
・混雑時には、参列者に長時間立たせてしまうことがある。
・一斉に返礼品の引換が行われるので、受付係に負担が出てしまう。

つぶやき(体感したこと)
おススメ方法
①状況に応じで変えてもらう
まずは一斉の案内を前提にして頂くのがおススメです。
昨今では家族葬が増えており、参列人数の減少傾向があります。たとえ増えそうな雰囲気が出てきたら、葬儀の担当へ変更の依頼をする流れで良いと思います。
ハイブリット型として、一応食事の席はオープンしておくが積極的な案内は行わないってやり方もできます。
②一言添えてもらう。
焼香以後、席に戻ってもらう場合、忙しい人も拘束してしまう恐れがあります。
ですので、案内の中に「焼香終了後、時間がある方は元のお席へお戻りください。」という内容を入れてもらうようにしましょう。そうすれば、自己判断で行ってもらえるので、気にしなくてよくなります。

告別式料理について

告別式の料理については、基本的に親族が中心になるかと思います。

場所とタイミング

食事をとる場所とタイミングについてご説明いたします。

⑴火葬場
火葬の待ち時間に食事をとる場合もあります。
体の大きさや柩の種類にもよりますが、約1時間~1時間半くらいが一般的です。
待合室にてお食事をとります。意外と早く火葬が終わってしまうケースも珍しくなく、慌ててしまう可能性もあります。

⑵式場
火葬が終わり、式場に戻ってから食事を行うケースです。
この場合は、長時間拘束してしまうので、疲れてしまう可能性もあります。
メリットとしては、時間に縛られず、ゆっくりと食事がとれる点や、親族が多く火葬場の待合室に入りきれない場合も対応できる点です。

⑶自宅
広い家でしたら、食卓を囲んで行うケースもあります。
しかし葬儀後を思った以上に疲労がでると思います。戻ってきてから親戚の接待を行わなければならず、あまりおススメできません。

⑷店舗
料亭や法要などで使うお店で食事を行うこともできます。高級感がありますので、親戚へのおもてなしという側面では、かなり良いと思われます。しかしながら比例して単価も葬儀社手配よりも高くなってしまう可能性があります。

料理の単価

単価についてはピンからキリまであります。
安いものですと、お弁当のようなもので。1,500円くらいのものからあります。

お膳のような高級な装いのものですと、3,500円~7,500円くらいのものもあります。
また、最近ではコース料理のようなものもあり、10,000円~30,000円くらいでフルコースを食べられる葬儀社もあるようです。

食事の単価については親戚の手前、安すぎても高すぎても角が立ってしまう恐れがあります。
無難な金額帯は、4,000円~6,000円くらいだと思います。

返礼品の選び方について

上記のケースをみて、おや?っと思った方もいるかもしれません。
そうです、返礼品の単価が『親戚』と『一般』で異なっていますよね。

それには理由があります。端的に言うと、『お香典』の金額の違いです。
親戚のお香典は金額が高く、一般は3,000円~10,000円が相場です。

お香典の相場

   関係性  金額相場 20代金額相場 30代金額相場 40代以上
父親・母親3万~10万円5万~10万円5万~10万円
兄弟・姉妹3万~5万円5万円5万円
祖父母1万円1万~3万円3万~5万円
叔父・叔母1万円1万~2万円1万~3万円
香典の金額相場(親族の場合)
   関係性  金額相場 20代金額相場 30代金額相場 40代以上
友人・知人5千円5千~1万円5千~1万円
先生・近所の方3千~5千円3千~1万円3千~1万円
上司5千円5千~1万円1万円~
上司の家族5千円5千~1万円1万円~
社員・同僚5千円5千~1万円1万円~
社員・同僚の家族3千~5千円3千~1万円3千~1万円
香典の金額相場(友人・知人・職場関係者の場合)

上記の相場から見ると、関係性や年齢によってかなり違いがあることがわかると思います。
そもそもお香典とはいったい何なのか。

お香典とは?

お香典の相場が分かったところで、お香典っていったい何なのかをご説明します。
例のごとく、『Wikipedia』から一部抜粋いたします。

香典(こうでん。香奠とも表記)とは、仏式等の葬儀で、死者の霊前等に供える金品をいう。香料ともいう。「香」の字が用いられるのは、香・線香の代わりに供えるという意味であり、「奠」とは霊前に供える金品の意味である。通例、香典は、香典袋(不祝儀袋)に入れて葬儀(通夜あるいは告別式)の際に遺族に対して手渡される。

香典は古くは「奠」の字を用いるのが一般的であったが、奠とは供え物の意味であり「香典(香奠)」とは、故人に対する供物であると共に、不意の事態に遭遇した故人の家族への支援の意味もある。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

香典とは、香・線香の代わりに金品を供えることです。『供花』と呼ばれる生花に名前の入った札を飾るのは、故人に対する供物という意味ではとても似ています。

現在としての香典の意味は、不意の事態に遭遇した故人の家族への金銭的な支援という側面があります。

返礼品のルール

不意の事態に遭遇した故人の家族への金銭的な支援を目的とした香典に対し、お礼の意味を込めて物品をお返しするものが香典返しの意味合いです。

そうなると、その物品返しの金額の相場はどうなるのでしょうか。
こちらにもルールと言いますか相場のようなものがあります。

『半返し』『三分の一返し』

『半返し』『三分の一返し』と呼ばれるものがあります。これはその名の通り、頂いたお香典の金額に対し半分または三分の一ほどお返ししましょうという指標みたいなものです。

暗黙の了解のようなもので、絶対にしなくてはいけないものというわけではありませんが、割と気にする方も多いのが実情です。
似たものでは結婚式の『引出物』と呼ばれるものと同じですね。

結婚式=祝儀+引出物
お葬式=香典+返礼品

こういったイメージを持っていただくとわかりやすいかもしれません。

お香典の相場をもとに返礼品の金額を考えていいきましょう。

ケース1:親族の場合
香典金額30,000円:反返し⇒25,000円、1/3返し⇒10,000円
香典金額10,000円:反返し⇒5,000円、1/3返し⇒約3,000円

ケース2:一般の場合
香典金額10,000円:反返し⇒5,000円、1/3返し⇒約3,000円
香典金額5,000円:反返し⇒2,500円、1/3返し⇒約1500円

見ていただくと、関係性によって金額が異なりますので、ルールに従って商品を用意しなくてはいけません。
これってとてもめんどくさい思います。

なのでおススメの方法を1つご紹介します。

つぶやき(体感したこと)
①まずは一律3,000円の返礼品を用意する。
香典の相場を見ていただくと、最低金額は5,000円です。こちらをベースに返礼品を選んでいきます。一般の方が5,000~10,000円なので、『3,000円の返礼品』を選んでおけば『反返し』『三分の一返し』の範囲となるので、失礼にはなりません。

②差分は後日用意する。
親戚の香典平均は10,000円~100,000円です。そこで10,000円の方には『3,000円の返礼品』のみでOKです。20,000円以上の方からは後日差分をお返しします。
例えば香典30,000円の場合
反返し:10,000円~15,000円-3,000円の返礼品=7,000円~12,000円が残り金額
よって5,000円~10,000円のカタログギフトで対応すればOK(あまり厳密でなくで大丈夫です。)
※これを『後返し』と呼びます。

『後返し』の良いところは、葬儀の打ち合わせ時に余計な気を使わなくてよいところです。
葬儀が終わって余裕が生まれたタイミングで考えられるのでとても楽です。

また、会社によってはカタログギフトは1,000円刻みで商品を選べるものもありますので、とても便利です。

後返しのタイミングについて

四十九日法要後にまとめてお届けするのが一般的です。
お香典返しの時期は、四十九日(七七日)の法要後、2週間以内を目処にお届けするのが一般的です。

さて、今回は別途使用についてご紹介させていただきました。
意外と細かいところまで考えなきゃいけないことが多いですよね。

しかし事前にイメージをもっといると、いざという時全然違います。
皆様の力になれれば幸いです。

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